身強身弱の見分け方:日干の強弱を月令と通根で読む

Multifate · 日本語 · 内容の確認日

和紙の上に横たわる小さな松の苗。むき出しの根を紙で包み、朱の糸で結んである

身強身弱の見分け方は、月支から見る季節、地支の蔵干にある根、日干を助けるものと弱めるものの向きを順に確かめることです。木が多いだけでは決まらず、五行の割合で分かるのは一部にすぎません。

この記事の要点

  • 身強身弱は、日干が命式全体で置かれた状況を表す言葉です。一つの五行の数でも、人の優劣の順位でもありません。
  • 読む順番は、月支から見る季節(得令)、地支の蔵干から探す根(通根)、そして生扶と洩・耗・剋の比較です。
  • 同じ数の木でも、季節や位置が違えば扱いが変わることがあるので、数だけでは決まりません。
  • 無料の命式計算は四柱・蔵干・五行の割合を表示しますが、身強身弱の判定も、割合による境界線も出しません。
このページの内容

身強身弱とは?

日柱が甲子なら、日干の甲木が基準です(見つけ方は日干とはを参照)。得令、通根、印星と比劫、洩・耗・剋は、どれもこの基準のまわりの条件を指します。身強・身弱と言うなら、その理由を具体的な干支までたどれるようにします。

伝統的な見方で見るのは三つです。得令(月支が日干の五行を助けるか)、得地(地支の蔵干に根があるか)、得勢(ほかの天干に比劫や印があるか)。この記事は判定までは行いません。

得令とは?季節の条件を見る

得令は、日干と月令の関係です。木なら、寅・卯月は春、申・酉月は秋で、条件が違います。節入りで区切る季節の条件で、誕生月に固定の点数を付けることでも、当日の天気でもありません。月支と節入りの境界は月令とはで確認できます。

同じ甲木の日干を、春の卯月と秋の酉月に置いて比べた図
左右とも日干は同じ甲で、変わるのは月支だけです。卯月では木が、酉月では金が旺じる季節にあたります。

月令は重要ですが、出発点にすぎません。『子平真詮』は、時を得ても旺じるとは限らず、時を失っても弱いとは限らないと述べます。卯月の甲木なら「木が得令」、酉月の甲木なら「木は失令」と記し、命式全体の判定は保留します。

無料ツールで確かめながら読めます。

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通根の探し方

通根は、地支の中に何が蔵されているかの話で、天干の列に木が何字あるかを数えることではありません。各地支の蔵干(蔵干とはを参照)に、日干と同じ五行があるかを探します。

寅には甲、卯には乙が蔵されているので、どちらも甲木の根の手がかりです。根の重みは、位置や主従、地支同士の関係によっても変わります。

身強身弱を読むための図:蔵干に木を含む五つの地支
木を蔵する地支は寅・卯・辰・未・亥の五つで、位置はそれぞれ違います。甲は寅の本気と亥の中気、乙は卯の本気、辰の中気、未の余気です。木が見つかっても手がかりにすぎず、どの根も同じ重さだという証拠にはなりません。

生扶と洩・耗・剋の分け方

日干を「我」とすると、同じ五行の比劫と我を生む印星が生扶の側です。我が生む食傷、我が剋す財星、我を剋す官星は、洩・耗・剋にあたります。官星は正官と偏官を含みます。陰陽で二つの名前に分かれる仕組みは通変星とはで扱います。

甲木を中心に、水に生まれ、木と並び、火を生み、土を剋し、金に剋される関係図
まず矢印の向きを読みます。印星・比劫・食傷・財星・官星は関係の分類で、強弱の点数や吉凶のしるしではありません。

甲木なら、水生木と木が木を助ける関係、反対側に木生火・木剋土・金剋木があります。まず向きを、次に各文字の位置を見ます。生扶の向きでも無制限に加点されるわけではなく、剋の向きだけで害があるとも言えません。

甲木の日干から見た五つの関係
関係甲木の場合まず記録する事実
印星(生)壬・癸の水天干か蔵干か、どこにあるか
比劫(助)甲・乙の木天干に出ているか、地支に蔵されているか
食傷(洩)丙・丁の火木生火の向きと位置
財星(耗)戊・己の土木剋土の関係と周囲の条件
官星(剋)庚・辛の金金剋木の関係と周囲の条件

月令だけで決まる?二つの甲木

次の二つは条件だけを抜き出した例で、生年月日から出した命式ではありません。例Aは日干が甲、月支が卯で、他に丙・丁・巳・午があります。例Bは日干が甲、月支が酉で、他に甲・乙・寅・卯があります。

二つの甲木の例を条件ごとに比べる
条件例A(命式の一部)例B(命式の一部)
月支から見た季節卯、春:木が得令酉、秋:金が旺じる季節で、木は失令
地支の蔵干にある木卯に乙。卯は月支でもあるので、二つの使い方を明記する寅に甲、卯に乙
他の天干にある木日干のほかになし甲・乙
木が生む火丙・丁。巳と午は本気が火火の天干はないが、寅の中気が丙

Aは得令していますが、木生火の関係も省けません。Bは失令ですが、代わりに比劫と木の根の手がかりがあります。この練習で出せるのは二つの条件の一覧までで、「Aが身強、Bが身弱」とも、その逆とも言えません。

さらに判断するには、残りの位置、確かな出生情報、採用する論法での重み付けの説明が要ります。

計算ツールで身強身弱は分かる?

四柱推命の無料命式計算が出すのは、この方法の材料になる項目で、判定ではありません。四柱がそろった命式では、次の項目を表示します。

  • 四柱と日干
  • 各地支の蔵干
  • 五行の割合(天干と蔵干を重み付けして合計したもの)

この割合には、上で見た季節・根・論法の条件がすべて入っているわけではありません。そのため「木が何パーセントなら身強」という境界はありません。いちばん長い棒を「強さ」と読み替えるのは、四柱推命でよくある間違いの一つです。

時刻不明なら、見られるのは三柱と日干、三柱の蔵干までで、条件の一覧も欠けます。都合のよい時刻を選んで入れず、分かっている干支の関係だけを読み、時柱は空欄のままにします。詳しくは生まれた時間がわからないときの四柱推命へ。

強弱の根拠を残すチェックリスト

身強・身弱という結論より根拠のほうが役に立つので、結論を書く前に次の項目を埋めておきます。

強弱メモ

  • 日干と月支:
  • 月支から見た季節(得令か、そうでないか):
  • 根:日干と同じ五行を蔵する地支:
  • 生扶:印星と比劫の位置(天干か蔵干か):
  • 食傷・財星・官星:それぞれの位置:
  • 月支を季節と蔵干の両方に使ったか(使ったなら明記):
  • 保留事項:不確かな出生情報、論法の前提:

生剋の向きに迷ったら、日干の五行の関係表に戻ります。理由を干支で書いておけば、読み手が確かめたり直したりできます。身強・身弱という結論だけでは、確かめようがありません。

身強身弱についてよくある質問

同じ五行がいちばん多ければ身強ですか?

それだけでは決まりません。数は月令・通根・生剋の分析の代わりにならず、同じ数でも季節や位置が違えば、伝統的な論法での扱いが変わることがあります。

身強は身弱より良いのですか?

いいえ。身強身弱は伝統的な枠組みのなかで日干が置かれた状況を表す言葉で、人の順位ではありません。この言葉だけで能力や具体的な結果は導けません。

五行の割合から身強身弱を計算できますか?

できません。グラフは重み付けした割合を示すだけで、身強と身弱を分ける共通のパーセント境界もありません。

通根とは何ですか?

地支の蔵干に、日干と同じ五行があることです。甲木の日干なら、寅には甲、卯には乙が蔵されています。根の重みは位置によっても変わります。

出典と範囲

  • 『子平真詮』:論十干得時不旺失時不弱:得令・通根・他の干支を併せて見る伝統的な論法を確認します。原文の健康や禍福に関する断定は本文では扱いません。
  • 『子平真詮』:論陰陽生剋:相生・相剋の向きと、両者を併せて分析する考え方を確認します。生剋を現実の良し悪しへ直接置き換えません。
  • Multifate 四柱推命の命式計算:公開ページの日干・月支・蔵干・五行の割合の表示を確認します。ツールは身強身弱を表示しないため、この記事は用語と考え方の解説にとどめます。

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