大六壬の四課とは?
四課は、天盤が回って定まったあと最初に読む部分です。二課が日干に、二課が日支に属します。どの課も、下の位置に天盤の支が乗った一組で、上神を上、下神を下に書きます。
- 上神じょうしん
- ある位置の上に乗っている天盤の支。課の上半分です。
- 下神かしん
- 上神が乗っている位置。第一課では日干そのもの、ほかの三課では支です。
- 寄宮きぐう
- 日干が地盤で身を寄せる支。地盤には十二支の座しかなく、天干には自分の座がありません。
- 陰神いんしん
- 第二課と第四課をまとめた呼び名。それぞれ前の課の上神を座にして出します。
天地盤や月将がまだなじみのない方は、先に大六壬とはをどうぞ。ここでは回り終えた盤から話を続けます。
例の盤:2026年10月21日10時30分
このシリーズはすべて同じ時刻を使います。2026年10月21日の午前10時30分、東京時間です。無料ツールに入れると、戊辰の日、巳の刻(時計で9時から11時)になります。
月将は辰、名は天罡です。ツールは中気で月将を替え、直前の中気である秋分から辰になっています。辰を巳の刻に加えると天盤が回り、どの地盤の支にもひとつ前の支が乗ります。巳の上は辰、辰の上は卯という具合です。

| 地盤 | 天盤 | 地盤 | 天盤 |
|---|---|---|---|
| 子 | 亥 | 午 | 巳 |
| 丑 | 子 | 未 | 午 |
| 寅 | 丑 | 申 | 未 |
| 卯 | 寅 | 酉 | 申 |
| 辰 | 卯 | 戌 | 酉 |
| 巳 | 辰 | 亥 | 戌 |
無料ツールで確かめながら読めます。
大六壬のツールを試す日干の寄宮の調べ方
地盤にあるのは十二支だけなので、日干は決まった支に身を寄せます。これが寄宮です。『大六壬指南』は理由も添えています。陽干は自分の禄の支に、陰干は禄のひとつ先に寄り、子・午・卯・酉には寄りません。
| 日干 | 寄宮 | 日干 | 寄宮 |
|---|---|---|---|
| 甲 | 寅 | 己 | 未 |
| 乙 | 辰 | 庚 | 申 |
| 丙 | 巳 | 辛 | 戌 |
| 丁 | 未 | 壬 | 亥 |
| 戊 | 巳 | 癸 | 丑 |
例の日干は戊、陽の土なので巳に寄ります。丙と戊はともに巳、丁と己はともに未を使う点に注意してください。
四課の出し方を順に
第一課
日干戊の寄宮、巳を見ます。巳の上の天盤は辰なので、第一課は戊の上に辰です。
第二課
第一課の上神の辰を地盤の位置とみなし、その上を見ると卯。第二課は辰の上に卯です。
第三課
日支の辰に戻ります。地盤の辰の上は卯なので、第三課は辰の上に卯です。
第四課
卯を位置とみなして上を見ると寅。第四課は卯の上に寅です。

四課・2026年10月21日10時30分
- 第一課:辰/戊(日干、寄宮は巳)
- 第二課:卯/辰
- 第三課:卯/辰(日支)
- 第四課:寅/卯
古い書物では四課を右から左へ書き、第一課がいちばん右、上段に上神、下段に下神を並べます。
| 第四課 | 第三課 | 第二課 | 第一課 |
|---|---|---|---|
| 寅 | 卯 | 卯 | 辰 |
| 卯 | 辰 | 辰 | 戊 |
第二課と第三課が同じになりましたが、間違いではありません。寄宮の巳に乗る神が辰で、それがちょうど日支なので、どちらの道も辰から卯へ上ります。第一課の上神が日支と同じ盤では、いつもこうなります。
四課の生剋の見方
各課は上下の五行の関係でも見ます。下が上を剋すのが下賊上、上が下を剋すのが上剋下で、ほかは生じる関係か比和です。
| 課 | 上神 | 下神 | 関係 |
|---|---|---|---|
| 干阳(第一課) | 辰・土 | 戊・土 | 比和 |
| 干阴(第二課) | 卯・木 | 辰・土 | 上が下を剋す |
| 支阳(第三課) | 卯・木 | 辰・土 | 上が下を剋す |
| 支阴(第四課) | 寅・木 | 卯・木 | 比和 |
四課の剋は大六壬の三伝の出発点になります。例の盤で下を剋しているのは卯だけなので、無料ツールは卯から初伝を起こします。
四課はそれぞれ何を表す?
『大六壬指南』は四課を陰陽で名づけます。干は陽、支は陰。それぞれ座に乗る神が陽、そのさらに上が陰です。第二課と第四課はまとめて陰神と呼ばれます。
| 課 | ツールの表記 | 出し方 | 『指南』の呼び方 |
|---|---|---|---|
| 第一課 | 干阳 | 日干の寄宮に乗る神 | 陽中の陽 |
| 第二課 | 干阴 | 第一課の上神に乗る神 | 陽中の陰 |
| 第三課 | 支阳 | 日支に乗る神 | 陰中の陽 |
| 第四課 | 支阴 | 第三課の上神に乗る神 | 陰中の陰 |
巻二には、日は人、辰は事であり、家のことだけなら支の上を見る、とあります。そのため干の二課を問う人の側、支の二課を問われた事の側として読むのが基本です。一課ずつの細かな意味は、師によって説が分かれます。
ほかのサイトと四課が違うのはなぜ?
同じ時刻なのに盤が合わないとき、計算違いより決まりの違いであることがほとんどです。次の順で確かめてください。
月将
無料ツールと同じく中気で替えているか、それとも節入りで替えているか。
時刻
同じ時計の時刻を使っているか。無料ツールは入力どおりの時刻で、時差や真太陽時の補正をしません。
日の境目
無料ツールは午前0時で日を替えます。23時で日を替える流派では、23時以降の日干が変わります。
寄宮
丙と戊は巳、丁と己は未という、上の表と同じ寄宮か。
第一課の五行
第一課の生剋を日干の五行で見ているか、寄宮の支の五行で見ているか。
自分の時刻で四課を出す
無料の大六壬で「盤だけ」を選んで盤を立てると、結果のページに四課の表が出ます。干阳・干阴・支阳・支阴の順に、上神、下神、関係が並び、この記事と同じ順です。
大六壬の四課についてよくある質問
第一課の下神が巳ではなく戊なのはなぜ?
戊を巳に寄せるのは、上にどの神が乗るかを見るためだけです。課の下半分は日干そのものなので、火ではなく土として扱います。
四課のうち二つが同じになることはある?
あります。日干の寄宮に乗る神が日支と同じなら、第二課と第三課が重なります。例の盤がそうです。無料ツールはそれでも四課をすべて表示します。
四課のうち、どれが第一課?
日干の寄宮に乗る神の課です。古い書物ではいちばん右に書き、無料ツールの表では一行目に置きます。
四課を出すのに生まれた時刻は必要?
要りません。大六壬は問いを立てたその時刻で盤を立て、命式は使いません。四課はその時刻の日と刻、そしてそのときの月将から出ます。
出典と範囲
- Multifate 大六壬ツール:この記事で説明する天地盤、四課の表、生剋の表記は、このツールの現在の計算に基づきます。
- 『大六壬指南』巻一・巻二(原文と注):寄宮の表とその理由、四課の陰陽の呼び方、日を人・辰を事とする考え方の出典です。



